大相撲 横綱稀勢の里が愛される理由

大相撲の横綱稀勢の里は現役を引退し、年寄荒磯を襲名しました。

稀勢の里フィーバーの始まりは平幕の時、横綱白鵬の連勝記録を63で止めた一番です!
そこから強くてもなかなか横綱までは時間がかかりました。

横綱昇進後の春場所でケガを負いながらも、千秋楽で逆転優勝した時は誰もが感動を覚えたことでしょう。
しかし、そのけがのため、力士人生が短くなってしまいました。

引退記者会見で「土俵人生において、一片の悔いもございません。」と話しました。稀勢の里は努力の人と知られています。猛げいこにはげみ、辛くても悔しくてもグッとこらえ、言い訳もせず、黙々と相撲に打ち込んできました。実直で不器用、期待されながらも挫折を繰り返して、遅咲きながら大輪の花を咲かせました。少し昭和の香りを漂わせる稀勢の里。

日本人が好きな力士像です。見た目は大きく、色白で少し頬が赤く、優し気な表情。その姿を愛さずにはいられません。
土俵に上がれば、変化することなく、真っ向勝負で向かっていく、そのひたむきさに感動を覚えます。

横綱だった12場所中、10場所が途中休場や全休だったので厳しい声もありました。
しかし、ケガを恐れずに戦ったあの千秋楽を忘れることはできません。ですので、ケガと闘いながら場所に出ようとする稀勢の里を応援するファンも多くいました。日本人横綱の誇りと真摯な態度は誰もが愛さずにはいられないのです。

今後は力士育成にまい進していくその姿を見ることになるでしょう。