大相撲の世界は年に6回開催される本場所を中心に動いていますが、本場所が開催されない期間にも力士によって争われる大会があります。
その一つが毎年2月に開催される「日本大相撲トーナメント」です。この大会は1月場所で幕内または十両の地位にあった力士が出場し、ノックアウト方式のトーナメントで優勝を争います。
優勝するためには1日5~6番相撲をとらなければならないという過酷さと、本場所では優勝決定戦以外でお目にかかれない同部屋対決が実現する可能性がある点がこの大会の特徴です。
10月には「明治神宮例祭奉祝全日本力士選士権大会」と呼ばれる大会が開催されています。
日本大相撲トーナメントが1977年に始まったものなのに対し、全日本力士選士権大会が初めて開催されたのは1925年で、非常に歴史のあるイベントです。大会の当日は明治神宮で奉納土俵入りが行われた後、幕内力士32名と十両力士16名による二部制のトーナメントを実施して覇権を争います。
90年以上にわたって開催が続いているイベントではありますが、トーナメントを観戦できるのは崇敬会をはじめとするごく一部の団体の会員に限られていることや、地上波でテレビ放送されないことなどもあり、大会の知名度は日本大相撲トーナメントよりは低いです。
現在行われている本場所以外の大相撲大会は、日本大相撲トーナメントと全日本力士選士権大会の2つだけです。
しかし、2004年までは10月に「大相撲王座決定戦」が、2008年までは4月もしくは6月に「大相撲最強決定戦」と呼ばれる大会も開催されていました。
どちらも休止されてから長い年月が経過していますが、まだ開催復活の兆しはありません。